鈴木隆義 ソファや椅子、スツールなどの張り地は大きく分けて二つありますね。無地の生地、柄物生地です。無地の生地は柄合わせの必要はありませんが、無地と言っても布の流れる目の方向があったりと、何でも自由には使えないんですよ。
それと柄物生地。複雑な柄でしたら何をしても合わないので、その中でも違和感が少ない組み合わせを考えて作りますが、特に問題なのがラインがある柄ですね。
この二本のラインは縫い目で段差なく見事につながっていますね。よく見ると座面は丸みを出して下がり、側面と縫い目を作りジョイントされているのですが、その丸みからのジョイントは簡単ではないんです。ソファなどではこれが二次元ではなくて三次元カーブだったりしますので、本当に難しい仕事となります。私たちは中国特注家具工場ですので、これを毎日トライしているんですよ。毎日毎日違うデザインの違う張り地を扱っています。皆んな鍛えられて、すごい技術が身についています。